電子偵察機RC135がいない嘉手納基地


嘉手納から飛ぶC135系偵察機は、放射能チリ採取のWC135だけだ(07.1.24 撮影)


パトリオットの装備の奥にいるのはWC135。RC135はいない(07.1.23 撮影)

06年11月以来、嘉手納にRC135V/W電子偵察機が常駐しない態勢が続いている。ミサイル発射と核実験が続いた後の時期に、これまでの電子偵察機の常駐監視体制を解いて、RC135V/Wが本国に引き揚げることは、ちょっと考えられない。

12月半ばの北京での6カ国協議と時期を同じくして、嘉手納に一週間RC135Vが展開したという(航空ファン2007.3月号)。北京の米大使館からの電波漏れのチェックや、北朝鮮大使館と本国との通信の頻度などを調べていたのではないだろうか。
嘉手納以外の基地に常駐しているRC135と交代で、6カ国協議の時期に集中監視を行ったと見られる。今、RC135V/Wが常駐しているのは、嘉手納と比べて北朝鮮にずっと近い韓国内の米軍基地、恐らくはオーサン基地なのではないか。

核実験後ある程度の時間を置いてから拡散してくる放射性物質を含むチリの採取ならば、オーサン・嘉手納間の1000キロ余りの距離は、WC135の収集活動に影響はないだろう。支援設備がより整った嘉手納に、WC135だけが残っているのはそのためで、ミサイル発射などの兆候に瞬時に対応する必要のある電子偵察機は、より近いところに移動したとみるのが自然だ。

(RIMPEACE編集部)

[参考ページ] 大気収集機は飛んでも、電子偵察機が不在の嘉手納(06.11.20)


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