V字滑走路、国の説明馬脚を現す

普天間代替飛行場のV字滑走路について、地元と米軍双方に八方美人の説明をしてきた防衛庁が馬脚を現した。
使わないはずの集落上空のアプローチルート、出発ルートを使うことを米軍が要求してきたからだ。

防衛庁首脳が次のように語ったという。「固定翼機の燃料切れなどのトラブルや、霧など悪天候時の飛行を想定して「緊急時にも(滑走路の)片側だけしか使わせないと言えるかどうか」と述べ、パイロットの安全確保のために例外措置を認める必要があるとした」(沖縄タイムス 06.11.7)

霧などの悪天候時に、接近している2本の滑走路の片方が使えなければ、もう一方だって使えないだろうに...。滑走路が接近しているんだから、燃料切れの恐れのある固定翼機の飛行ルートを、何でわざわざ民家の上を通さないといけないのかも、理解に苦しむ。

V字滑走路の双方向の使用を米軍の要求通りに飲めば、次は「緊急時に備えた訓練飛行」を繰り返して、なし崩し的に滑走路2本を自由に使うようになるのは目に見えている。

キャンプ・シュワブとその周辺に新しい滑走路を作ろうというのは、もともと無理筋なのだ。

(RIMPEACE編集部)

[関連ページ]
シリーズ・沖縄の基地を視る(41) 辺野古V字型滑走路案でも危険回避は出来ない (2006.4.16)


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