相模補給廠からカラチへ?
基地パッケージ、横浜港から積出し

相模補給廠に保管されていた「基地パッケージ」(Force Provider)のコンテナが、29日に横浜港本牧埠頭D突堤のAPL(American President Line)専用バースから船積みされた。先週の9月24日ころから、相模補給廠より本牧まで運ばれて、APLのバースに積まれていたものだ。
積んでいったのは、APLのコンテナ船、APLシンガポールだ。APLやMOLのホームページから調べると、この船は米東海岸のシアトルを起点に太平洋を横断し、横浜、香港、シンガポール、カラチなどを経由してインドのムンバイまで行く定期便だ。26日に横浜に入港し、予定通りならば29日の16時前には出港したはずだ。


APLのwebページより

基地パッケージは別記の解説 のように、何も無いところに550人の陸軍兵士が快適に過ごせるベースキャンプを作るためのセット。主に市販品を組み合わせてパッケージ化されている。1ユニットが約150個のコンテナからなると見られる。
29日に横浜港シンボルタワーの上から調べても50個くらいしかカウントできなかった。その他に積みこみされたものも含めても、APLシンガポールで運ばれるのは恐らく1ユニットだろう。金子ときお相模原市議の話では、まだ相模補給廠には200個近いForce Providerのコンテナが積まれている、とのこと。補給廠の中に保管されていた数ユニットのうちの1ユニットが、29日に積み出されたと見ていいだろう。

行き先はどこだろうか。シンガポールで留め置くのならば、今の時期に運び出すことはない。保管するならば相模補給廠においておけばいい。使うとすれば、戦場に近いところに持っていかないとベースキャンプの意味をなさない。
カラチと聞いて思いつくのは、アフガニスタンでの「対テロ戦」の後方基地をパキスタンに作るということだ。もう一つ浮かぶのは、カラチからさらに積み替えて湾岸に送る、という可能性だが、それなら直接湾岸まで運んでしまう方を選ぶのではないか。
当編集部としては、カラチに陸揚げされて、アフガニスタンでの米軍の活動を支えるベースキャンプとして使われる可能性が高いと、現時点では見ている。

(RIMPEACE編集部)


本牧埠頭D突堤APL専用バースに並ぶコンテナと、APLシンガポール(2002.9.29)


「基地パッケージ」のコンテナが埠頭に積まれている(2002.9.29)




ガントリークレーンで積み込まれる「基地パッケージ」(2002.9.29)

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