佐賀空港にオスプレイが飛来
滑走路上でホバーリング中のオスプレイ。堤防の先は有明海、海苔ひびが拡がる
佐賀空港の展望デッキが見学者で満杯になるほどの混雑の中、沖縄に配備されている海兵隊の新型輸送機MV-22オスプレイのデモフライトが行われた。
佐賀空港には中期防衛力整備計画(2014〜2018年度)でオスプレイ17機を購入・配備する計画が進められている。
2015年10月に防衛省が佐賀県知事に説明した概要に基づき、騒音や環境などの状況を地元自治体(佐賀県、佐賀市など)
に理解してもらいたいとして行ったという。
11月8日午前10時20分頃から11時半頃まで、定期便の民間機が離陸した後の時間帯を使って行われたフライトには、沖縄・普天間基地所属のドラゴンのマークを付けた09号機が、使用さ
れた。
フライトはまず、東側の福岡県柳川市から滑走路に進入することから始まり、空港を挟んで北側(陸側)の場周経路と南側(海側)の場周経路を使った飛行や着陸、ホバリングなどの
デモが繰り返された。
「空港使用の根拠は地位協定第5条」
応対にあたっていた九州防衛施設局の職員によると、佐賀空港にオスプレイが飛来したのは佐賀県知事の要請によるものというが、米軍機による滑走路の使用は日米地位協定第5条
(公の船舶・航空機の出入国、施設・区域への出入権)に基づくものという。
米軍が日本の施設を使う場合、地位協定第2条による提供施設と定められているが、このほか、自衛隊基地の共同使用(4−b)による場合がある。
政府は佐賀空港に自衛隊のオスプレイを配備することに関連して、米軍の利用はないとする説明を行っていたが、今回の海兵隊のオスプレイ飛来は事実上、地位協定第5条を使った
米軍の利用に道を開くことになりはしないだろうか。
(RIMPEACE編集委員・佐世保)(11月8日撮影)
[参考ページ]
日本政府もオスプレイの危険性を認識−2 陸自オスプレイ配備と「佐賀基地」場周経路(2016-6-11)
多数の見学者の前に、佐賀空港滑走路に着陸したオスプレイ
2016-11-8|HOME|