あのグリーンコブ、横浜からクウェートへ


横浜港大黒ふ頭に入港したMSP契約船グリーンコブ(04.12.18 撮影)

今年の4月、在日米軍基地から出たPCB汚染物を積んで横浜ノースドックを出港した米軍チャーター船が、途中でエンジン故障を起こしてノースドックに曳航されてきた。その船がグリーンコブ(自動車運搬船)だった。

グリーンコブが、有事の際には米軍物資を運ぶMSP契約船になっていること、またこのMSP契約船が平時でもノースドックに寄港して軍事物資の搬出入を行っていることなどは、PCBの運搬船GREEN COVE と米軍の関係(2004.4.8 upload)で述べたとおりだ。

この船は横浜でエンジンを修理した後、再び7月、9月に扇島や大黒埠頭に寄港している。このときは通常の仕事、つまり民間輸送業務で行き先も米国だった。12月18日にも大黒埠頭に寄港したが、積荷は中古の乗用車と新品のトラックだった。

グリーンコブクラスの船で、乗用車にして3000台程度が積めると言う。戦時は軍用車両を多数運ぶ契約になっているこの船は、今回は真っ白に塗られたトラック百数十台を積んでシンガポール経由でクウェートに向かうとのこと。トラックの群れの中に日本語の通園バスの表示がついた黄色のマイクロバスがあったから、多分民間用の車両なのだろう。ただ、運ぶ船が船だけに、荷台をつけていないものも含めて新品のトラック百数十台がクウェートまで行くとしたら、用途は何なんだろうかとちょっと気になってしまった。

(RIMPEACE編集部)


グリーンコブに積みこまれるのを待つトラックの群れ(04.12.18 撮影)


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