揚陸補助艦、外洋からノースドックに戻る



横浜ノースドックに寄港した直後のモントフォード・ポイント(T-MLP 1)

9月25日に横須賀を出港して太平洋に出て東進していた揚陸補助艦モントフォード・ポイントが、28日に東京湾に戻ってきた。横浜ノースドックに入港した。

横浜ノースドックに寄港するのが目的なら、横須賀から横浜に直行するはずだ。3日後になって帰ってきたのは、不具合が見つかり、出てきた横須賀基地は空母入港直前で入れずにノースドックに回ったのではないか。
ノースドックでは大がかりな修理が出来ないから、横須賀の6号ドライドックや12号バースが空くまで横浜ノースドックにとどまる、という展開もありうる。

ノースドックには「いかだセット」が陸軍の物資として備蓄されている。この「いかだセット」が組み上げられた時の機能が、この揚陸補助艦とおなじなのだ。イニシャルコストもランニングコストも船の方が何百倍とするだろうが、それでも揚陸スピードを重視すれば揚陸補助艦を使うという選択が、今後出てくる。
偶然が重なって、筏セットが保管されている埠頭に揚陸補助艦が寄港することになったのかもしれない。だが、ノースドックでの「筏セット」の備蓄をやめて、代わりにこの大型艦がこのまま横浜ノースドックに居座る、という可能性もある。

偶然をよそおいつつ寄港実績を重ねてノースドックの常駐艦になる、という可能性に対しても、注意し続ける必要がある。

(RIMPEACE編集部)(2015.9.28 撮影)

[参考ページ]
米軍公表の写真に見る、C/JLOTS演習とNDの揚陸セット(3)


事前集積艦などから車両を降ろすスロープ、一時的にためておくプラットフォーム、車両を積んで陸地に向かうLCACのレーン。
下の写真の大筏(ロールオン・ロールオフ・ディスチャージ・ファシリティ)の機能が船の中央部に集約されている


アンミョン・ビーチ沖に組み立てられた大筏 (RollOn/Roll-Off Discharge Facility)をジョンPボボから見下ろす
(2015.6.30 ARMY Photo, NAVAL SURFACE WARRIORS の FLICKR より)


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