横浜NDに揚陸艇搬入

4月3日、横浜ノースドックに搬入された揚陸艇モリノ・デル・レイと、はるばる米国から引っ張ってきたタグボート、パシフィック・ファルコン(26.4.3 星野 撮影)

モリノ・デル・レイがとりあえず接岸した場所は、横浜ノースドックのある瑞穂埠頭の、陸地寄りの場所だ(26.4.3 星野 撮影)
4月3日の昼、ラニーミード級揚陸艇モリノ・デル・レイ(MOLINO DEL RAY LCU 2029)が、タグボート「パシフィック・ファルコン」(PACIFIC FALCON)に牽引されて横浜ノースドックに入港した。
モリノ・デル・レイは近年AIS(船舶自動識別装置)の信号を発していなかったようだが、パシフィック・ファルコンのAIS情報によれば、米国本土のカリフォルニア州オークランドを現地時間の2月14日に出港し、ハワイのホノルルに同じく3月4日に入港。同港を3月8日に出港して横浜にやって来た。
そもそもモリノ・デル・レイは、2022年11月24日に、まさに同じパシフィック・ファルコンによって横浜ノースドックから米国へと引っ張られていった揚陸艇だ。
その時パシフィック・ファルコンは、はるばるオークランドからラニーミード級揚陸艇パロ・アルト(PALO ALTO LCU 2032)を牽引して横浜ノースドックに搬入していたのだった(パロ・アルトは先日、4月2日の夕方に横浜ノースドックを出港して、AISによると現在韓国に向かっているようだが、それはまた別の記事で報告する)。
さらにさかのぼると、モリノ・デル・レイはAPS-5(Army Prepositioned Stock-5: 陸軍事前配備貯蔵-5)の中東クウェートに配置されていたのだが、2020年11月にそのクウェートからはるばる重量物運搬船によって運ばれてきた2隻のラニーミード級揚陸艇のうちの1隻だ。
つまり、もともと横浜ノースドックでは「新参者」の揚陸艇だったモリノ・デル・レイだが、横浜に陸軍揚陸艇部隊の新編が「日米2プラス2」で合意されるよりも前、2022年11月に米本国に搬出されていたはずだったのだ。
それが約3年半ぶりに横浜に戻ってきてしまったということになる。
米軍はこのままモリノ・デル・レイを横浜に配備してしまうつもりなのだろうか。
しかしそれは、2023年3月の防衛省の、横浜ノースドックに新編される揚陸艇部隊についての「部隊に編入される船舶13隻は、横浜ノース・ドックに既に配置されている船舶から編入される予定であり、新編に伴う船舶の増加はない」という約束に違反する行為であり、許されないことである。
防衛省はただちに米軍に事実関係を確認し、モリノ・デル・レイを横浜に配備するつもりであるというならばそれを許さず、撤去を強く要求するべきだ。
それとも、2023年の「2プラス2」合意後のこれまでの揚陸艇搬入への対応と同様に、米軍の約束違反を見て見ぬふりをし続けるつもりなのだろうか。日本社会に暮らす人びとへの説明よりも、米軍の嘘を守ることを優先し続けるつもりなのだろうか。
(RIMPEACE編集部 星野 潔)
2022年11月27日付け関連記事
民間タグボート、米本国から横浜NDにLCUを搬入
2026-4-4|HOME|