フリゲイト2隻、横須賀に戻る。空母に随伴せず?


短い航海から戻ってきたバンデグリフト(FFG 48)(7.23 撮影)


大分港に寄港後、横須賀に戻ってきたゲアリー(FFG 51)(7.23 撮影)

空母が出港し、サマーパルス04演習に加わっているときに、横須賀常駐のフリゲイト2隻が戻ってきた。ゲアリーは、大分港に3日間の寄港後、戻ってきた。バンデグリフトは数日間の短い航海からの帰港だ。

今年の2月から5月にかけてのキティーホークのデプロイメントにも、フリゲイトは同行していない。昨年のイラク攻撃の時は、フリゲイト2隻も一緒に出かけたが、空母の護衛ではなくペルシャ湾で行き交う船の臨検をしていた。

仮想敵の変化に伴い、フリゲイトから空母の護衛という任務が外されたのだろう。横須賀のフリゲイト2隻から、対空ミサイルランチャーが外され機銃が搭載されたのも、「対テロ戦」のため、ということだった。
おそらく、今後のフリゲイトの任務は、対艦兵器を見せつけながらの臨検活動が主体になっていくのではないか。ともかく、実質的にも空母への随伴という任務が無くなってきているのに、なぜ横須賀に居続けるのか、その理由は不明だし、ホストネーションの外務省も問い合わせをしようとすらしない。

「おもいやり予算」が大盤振る舞いされて、本国にいるよりも軍隊の維持コストが低い米軍は、トランスフォーメーションの中でも、なるべく日本への駐留維持にしがみつき、無条件での削減などしようとしない。ミサイルランチャーが外されたフリゲイトが2隻、空母の動きと独立に横須賀に居続けるのも、「おもいやり予算」のもたらす弊害だといえるだろう。

[参考ページ]
フリゲイトからミサイル発射機撤去、「対テロ戦には役立たず」(04.3.7 up)
もう一隻のフリゲイトからもミサイルランチャー消える(04.3.29 up)

(RIMPEACE編集部)

[関連情報]


バンデグリフトは、バースに入る前に、港内でブイへの係留訓練を行った。(7.23 撮影)

これと同じ光景を以前目撃した。JSマケイン、帰港に"つまづく"(04.2.12 up)とほとんど同じ状況だったが、バンデグリフトの方は、さっさと外して、静かにバースに向かっていった。2月にマケインが躓いたのは、ブイに引っかかったのではなくて、訓練のため係留したブイから外れなくなって40分も経ってしまった、というのが真相だったようだ。


'2004-7-24|HOME|