これでは汚濁防止にならない。横須賀浚渫の実態 


オレンジ色のラインが汚濁防止膜の水面部分。ガット船から離れているし、長さも足りない(07.8.20 撮影)


浚渫工事の施工計画書の図より。汚濁防止膜がガット船に密着してめぐら
されて、「海洋汚濁拡散防止に努めます」という「計画」なのだが...

お盆休み明けで再開された横須賀港の浚渫作業。8号バース付近でクレーンに取り付けられた大きなバケットが土砂をつかんで動いて いる。
港の反対側にはガット船がいて、土砂運搬船から浚渫土砂を自船に移している。

五栄土木・ヤマト工業建設共同企業体の施工計画書によれば、ガット船と土砂運搬船に密着して汚濁防止膜が張り巡らされるはずだ。 (上掲図)
ところが作業実態は写真のとおり、防止膜は船体から離れたところでうねっていて、これでは汚濁が拡散してしまうのは明らかだ。

積み替え土砂落水防止シートが計画書の半分以下の長さしかないことは、 横須賀基地浚渫土砂の投棄が始まる(07.8.13) で指摘した。
そして今回のいい加減な防止膜設置だ。この浚渫工事が金と人手を惜しんで、海洋環境を尊重するのとは反対の方向を向いて進められ ている。

この計画書の提出を受けた横須賀市は、この工事実態をどう考えるのだろうか。

(RIMPEACE編集部)


休み明けで再開された浚渫工事。米軍艦船の向こうに大きなバケットが動く (07.8.20 撮影)


'2007-8-22|HOME|