NDから空母へ? 飛行甲板近くに同じ輸送システム


空母の定期修理の終盤、むき出しのリールとホースが、飛行甲板の右舷下に4つ並んでいた(2012.4.29 撮影)


修理後の試験航海から戻った空母の右舷に、シートでくるまれたリールが4つ(2012.5.18 撮影)

横浜ノースドックに那覇から貨物船で、グレーに塗られたリールとコンプレッサーが運ばれてきたのは3月28日のことだった。一緒に運び込まれた軍用車両が埠頭から動かないうちに、 リールとコンプレッサーはどんどん埠頭から消えて行った。

横須賀で原子力空母の修理時に出てくる放射性廃棄物を、米本国に送るために貨物船オーシャン・タイタンに積み込んだのが4月10日。放射性廃棄物が入ったコンテナの乗るエレベータの手前、 飛行甲板の右舷下に、ノースドックで見たのとまったく同じリールが並んでいるのが見えた。

右舷下に並んだ4つのリールがノースドックから運ばれたものだ、という確証はないが、那覇軍港からノースドックに運ばれた液体輸送システムが、修理中の空母の装備であることは間違いない。
定期修理期間中だけ艦上にあるのかと思ったが、試験航海を終えて帰ってきた空母の右舷には、同じ場所にシートでくるまれたリールが4つ並んでいた。航海中、空母に常備される装備の扱いだ。
飛行甲板のすぐ近くで燃料の補給をやるはずもなく、このリールにまかれたホースの中を通るのは、消火液もしくは水といった火災対応のものではないか。

ジョージ・ワシントンは21日朝、横須賀を出港する。本格的な任務航海になるだろう。那覇から運ばれてきた液体輸送システムも、任務航海中の空母の防火システムに組み込まれる可能性が強い。

(RIMPEACE編集部) 

[参考ページ]
那覇から横浜NDへ、燃料輸送セット移送 (12.3.29)




ノースドックの先端に輸送船から降ろされた軍用車両など。搬入当日(3.28)にはリールとコンプレッサーが並んでいた(上)
その2日後にはリールがほとんどなくなり(中)、さらに2日後にはグレーの輸送システムはほとんど消えた(下)


2012-5-20|HOME|