横須賀の駆逐艦、相模湾で訓練後任務航海へ


水平線の真ん中あたり、相模湾の中央部で行動中の駆逐艦カーティス・ウィルバー(横須賀市長井の荒崎公園から)


三浦半島から10キロほど離れた相模湾を南下して、太平洋に向かうカーティス・ウィルバー(長井の新井漁港より)

2月27日朝8時過ぎに、横須賀常駐の駆逐艦カーティス・ウィルバー(DDG 54)がマスターピア・ウェストから出港した。任務航海に出かけるとき、戻ってきたときに掲げるどデカイ星条旗がマストに 掲げられていた。

新型タグボート(YT 806)が、陸側を先行した。横須賀基地から軍艦が出港するときにその補助をするタグボートが、観音崎をまわって東京湾を出ていくときは、相模湾に向かって訓練の補助を勤め ることが多い。
この時点で、カーティス・ウィルバーが相模湾で訓練を行う可能性が大きかった。

午後に、三浦半島西岸の荒崎海岸から相模湾を見ると、15キロメートルほど離れて水平線上に、アーレイバーク級駆逐艦のシルエットが見えた。訓練中のカーティス・ウィルバーで、どデカイ星 条旗はすでにしまわれていた。

ゆっくり北上していたカーティス・ウィルバーは、右回りに90度向きを変えて、三浦半島にやや近づいてきた。20分後には三浦半島に10キロほどのところを南下するカーティス・ウィルバー が、新井漁港から確認された。

城ケ島と伊東市川奈崎を結ぶラインから北の相模湾は、潜水艦行動区域として米軍に提供されている。1984年4月26日に神奈川県は外務省へ、同区域での訓練内容について照会した。
外務省からは「横須賀に寄港する米原潜が、その寄港に際し、相模湾潜水艦行動区域を通過することはあるが、横須賀寄港と関連のないような演習等の行動はは行っていない、ということについて は米側から、その旨の説明を受けている。」との回答があった。(平成6年3月 神奈川県発行「神奈川の米軍基地」より)

空母が出港するときも相模湾に半日ほどとどまって行ったり来たりしていることがある。
潜水艦行動区域として提供された海域が、米軍水上艦船の訓練海域としても使われている。表向きは日本政府もそれを知らないことになっている。

(RIMPEACE編集部)(2015.2.27 撮影)

[参考ページ]
GW、本格出港後相模湾に滞在(2014-5-24)


横須賀航路から浦賀水道に入ったカーティス・ウィルバー。手前はNAVYタグボート


観音崎沖を南下して相模湾に向かうカーティス・ウィルバー


2015-2-28|HOME|