渋川上空訓練空域の存在について


米国防総省関連組織が作成したOperational Navigation Chartには、渋川上空訓練空域のRJA589が記載されている

2月27日に、厚木のスーパーホーネットが部品を一つ落として、訓練飛行から帰還した。未だに部品は見つかっていないようだ。本気で探しているとも思えないが。

2月28日付けの厚木基地広報部のリリースでは、"The aircraft had just returned from a routine training flight over land" となっている。これだけでは、どこの空域か分からないが、記者の質問により群馬県渋川上空の空域であることを、米軍は認めた。
「同機は、同日午前中に同基地を離陸。神奈川、東京、埼玉県の上空を通過した後に群馬県山岳地帯上空の訓練空域で通常訓練を行った」(07.3.1 神奈川新聞)

この空域は対地攻撃訓練に使用されていると考えられている。RIMPEACEの毎年の調査で、厚木基地を出発してこの空域に向かう艦載機はこの3年間の平均で年間270機を超える。
しかし、この空域を訓練に利用していると米軍や日本政府が認めたのは聞いたことが無い。

そもそも日本政府は、米軍がこの空域を使って訓練を行っていることを承知しているのだろうか。まさか国籍不明機が多数飛びまわっている、などという認識ではあるまい。
また、在日米軍はこの空域を訓練で使っていることを、日本政府に通告しているのだろうか。日米合同委員会の合意事項に「在日米軍は、訓練空域使用について年に4回日本政府に対して通報を行う。」とある。
もし日本政府が「米軍機の訓練は知らない。勝手に飛んでいるだけだ」というのなら、これは日米合同委員会の合意違反となる。

(金子ときお・相模原市議)

[参考ページ]
厚木発、対地攻撃エリア(渋川上空)出撃状況
米軍機、また部品を落とす(2007.3.3 金子ときお)


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