岩国市職やくどう '98-1-20記事


米軍高度60mの飛行認める。

低空飛行は秘密にあらず。隠しているのは日本政府?!


 広島県北はじめ日本各地の山間地域で轟音を撒き散らし住民の生活に大きな不安を与えている米軍機の低空飛行訓練について、米軍は「極秘でもなければ秘密でもない-お定まりの訓練」であることを、今年1月17日付けの米軍準機関紙『スターズ・アンド・ストライプス』紙上で明らかにした。

 これは、今年1月8日付け朝日新聞紙上で、岩国市職労の市議、田村順玄をはじめ米軍基地の在る佐世保市、相模原市、福生市、全国4箇所の市議を代表とする市民団体『リムピース』による米軍低空飛行訓練の調査結果に基き「長く保たれた軍の機密が暴かれた。」と報じられたことに対する、いわば開き直りともいえる形で明らかにされたもの。

 『スターズ・アンド・ストライプス』紙上で在日米軍スポークスマンはさらに、「通常の低空飛行訓練はFA-18ホーネット、F-14トムキャット、A-6イントルーダーが行っており、時には高度200フィート(約60m)を飛ぶこともある。飛行経路は少なくとも4回廊にそって様々な色識別によって定められている。」ことを明らかにし、『リムピース』の調査結果を全面的に認めた。

 また、95年11月3日において岩国市職平和研究所はじめ広島県下の市民団体で作っている『ピースリンク広島・岩国』で広島県北の君田村、文野町などで米軍機の低空飛行の現地調査を行った折、地元の方から「パイロットの顔が見える位」とか「2機が高さ50〜60mぐらい」といった話を聞いた時「まさか?」と素朴に感じたが、この記事により、さらに目撃証言の確かさが裏付けられた。

 低空飛行訓練は秘密ではないことを明言する米軍とは対照的に、これまで国・外務省や防衛施設庁は「知らない」あるいは「地位協定に沿って行われていることだから」と、不安を募らせる国民・住民に実態をまったく明らかにしようとしていない。

 日米安保条約が真に日本の安全に寄与していると考えるなら、少なくとも住民の不安を少しでも和らげる方向へ国は努力すべきでは....やらずもがなの昼夜を問わぬ着艦訓練-市民は本当に迷惑しているのですよ!


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