事故機のF16の飛行経路


 事故を起こしたF16(コールサイン FANG12)の飛行計画は、以下の通りだっ た。2機編隊を組んで初めに低空飛行で攻撃飛行の起点(イニシャル・ポイント)の田 瀬ダム上空に、次に低空飛行で東に向かい、小白浜の港を目標とした攻撃訓練(釜石市 近くの建造物と報告書には書かれている)、低空飛行で離脱した後、同じ目標を攻撃す るために低空飛行で飛来する別のF16の2機編隊に対する侵攻阻止訓練を行う。その あと三沢基地に戻り、エンジンを回したまま給油(ホットピット)し、全く同じ訓練飛 行をもう一度繰り返す。
このような計画だったが、実際は悪天候で後続の2機編隊の離陸は中止され、田瀬ダム までの低空飛行も取りやめとなった。(田瀬ダムからの低空飛行と小白浜港への爆撃訓 練は実施された)
釜石市、気仙沼市や陸前高田市で昨今頻繁にF16の低空飛行が見られる。このF16は、 市内や近隣の目標を「攻撃」するために、今回と途中まで同じルートをたどり、その後 目標に近い海岸線までのルートを辿ったと見られる。低空飛行ルートがあるが故の 被害とも言える。


事故報告書の内容や添付ルート図から作成した飛行ルート。
グレイの点線は、事故を起こさなければ飛行する予定だったルート。

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