低空飛行の実態


仮想敵はどこか

今回の報告書で(小白浜を目標とする)爆撃訓練を「沿岸部の攻撃訓練」とする記述が見 られる。山あり谷ありの地形の相似性から見て、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の沿 岸部を攻撃する訓練と見ていいだろう。 今回の事故機は、攻撃訓練のあとミグ21のふりをしてF16を要撃する計画だった。北 朝鮮の主力機がミグ21であることからも、この推定は真実味を増す。

低空飛行訓練の割合

事故機の属する第13戦闘飛行隊長は、低空飛行訓練は全飛行回数の25パーセント位だ と証言している。また、別のパイロットは毎月約2回低空飛行訓練を行うと言っている。 事故パイロットの飛行実績から推定すると、一人当たりの毎月の平均飛行回数は8回から 10回と見られるので、毎月約2回というのは25パーセントという数字に近い。。 三沢市の伊藤市議の調査で、F16の年間飛行回数はこの3月末までの1年間で約5千回 。第13戦闘飛行隊と第14戦闘飛行隊の低空飛行訓練の割合が同じとすれば、その4分 の1の1250回位は低空飛行を含む訓練だったことになる。 リムピースの調査では、厚木・岩国から発進した艦載機・海兵隊機の低空飛行訓練回数は 、96年が1042機、97年が628回、98年が317回となっている。艦載機の長 期海外展開や海兵隊の部隊移動などの関係でそのまま比較するわけにはいかないが、三沢 基地のF16だけで年間1250回の低空飛行訓練というのは、ベラボーな数字だと言え る。
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