洋上作戦艦の動き


佐世保に入港した米軍の艦船隻数は04年以降増減を繰り返し、昨年から一転して減少し、合計で158隻と02年とほぼ同じ水準と なった。
このうち作戦艦が減少(85回から68回に)した理由は
1、06年は空母が2隻入港したため特別に増加していた。
2、上記の理由などで07年は駆逐艦の入港が減少し、以前の水準に戻った。
3、佐世保を母港としている強襲揚陸艦エセックスが、長期の航海を要する訓練のため、出・入港回数が減少した。
ことによるものである。

 このうち2月に入港した原子力空母ロナルド・レーガンの寄港では、前年のリンカーンと同様に準備期間が約3週間までに短縮された。
また、生鮮食料や貸切バスの手配などの入札が在日米海軍司令部(横須賀)で行われたため地元の民間支援業者は落札できず、結果として空母入港が佐世保の経済に「貢献」しなかったと地元経済界からの不満が目立った。  空母ロナルド・レーガンの随伴艦のうち巡洋艦レイク・シャンプレンは佐世保に入港し、駆逐艦ラッセルが清水港、駆逐艦ポール・ハミ ルトンが和歌山港にそれぞれ分散して入港した。
 横須賀を母港としているイージス艦では駆逐艦ステゼムが入港しただけで、06年のようにミサイル防衛(MD)能力艦の入港は減少した。 また、弾道ミサイルを追尾する能力を持ったオブザベーション・アイランドの入港も合わせるかのように若干減少した。

 また、佐世保を母港としている揚陸艦などは各種訓練に出かけたが、そのうち確認されたものは次のとおり。
  二月 エセックス(LHD)、ジュノー(LPD)      沖縄周辺でSOCEX
     ジュノー(LPD)                フィリピン(スービック)
     セーフガード(ARS)              鹿児島

  三月 エセックス、ジュノー、ガーディアン(MCM)、パトリオット(MCM) 韓国・RSOI/FE 

  五月 ガーディアン(MCM)、パトリオット(MCM)  タイ・コブラゴールド、ブルネイ

  六月 エセックス、ジュノー、トートュガ(LSD)  豪州・タリスマン・セーバー
     ガーディアン(MCM)、パトリオット(MCM)   沖縄・与那国

  七月 ハーパーズ・フェリー(LSD)     マレーシア、シンガポールでCARAT

  八月 ハーパーズ・フェリー(LSD)     ブルネイ・SEACAT

  九月 パトリオット                 ロシア(ウラジオストーク)

  十月 エセックス、ジュノー、トートュガ、ガーディアン、パトリオット フィリピン・タランビジョン、フィブリックス

  十一月 エセックス                  カンボジア(プノンペン)
      ガーディアン、パトリオット           ベトナム(ハイフォン)

(RIMPEACE編集委員・佐世保)


作戦艦の入港数の推移


  • はじめに
  • 補給・補助艦船の動き

    '2008-2-9