横浜ノースドック・2008年まとめ−5

備蓄された米陸軍舟艇、2008年の動き


パシフィック・リーチ2008演習で、クレーンバージが中型揚陸艇にコンテナを積み込む(08年6月16日 撮影)

6月中旬、ノースドックに備蓄中の陸軍舟艇が横浜港内を走り回った。パシフィック・リーチ2008演習で、これまで ほとんど見せたことがない陸軍舟艇の戦時の動きの一端が垣間見られた。
陸軍のWeb ページの写真によれば、横須賀までLCUやLCMが船団を組んで航海している。テスト航海でノースドックの近辺を走り回る ことはままあるが、コンテナを揚陸艇に積み込んだりする訓練を見たのは初めてだ。
[関連ページ]
やはり演習だったノースドックの陸軍舟艇の動き(08.6.27)

3月に新しい種類の舟艇が備蓄されだした。Warping Tug(WT) で、浮き桟橋セットを海上で組み立てたり、組みあがった「いかだ」を押して 移動させるのに使われるタグだ。ノースドックに5隻備蓄される。
WTが完成形で陸上保管されるのは3月が最初だが、部品のセットは4隻分が自動車運搬船グリーン・デールにより、2006年末に運び込まれ ていた。08年3月に、そのうちの1隻が組み立てられて備蓄場所に移された。
5隻目のWTの部品は、08年12月に自動車運搬船グリーン・コブがノースドックに運んできている。
[関連ページ]
陸軍備蓄舟艇に新顔? 横浜ND(08.3.20)

02年9月に陸軍舟艇の備蓄の一環で大型タグ2隻がディエゴガルシアから横浜に到着した。大型タグ2隻は翌03年10月に横浜を離れ、 在英米軍基地ヒースに向かった。
この時点で、ノースドックの備蓄舟艇から大型タグが居なくなった。
2008年に、米本国から2隻が自力で横浜までやってきて、ノースドックのAバースに停泊し、備蓄セットの中に大型タグ2隻が再び加わっ た。
[関連ページ]
2隻目の大型タグ、ノースドックに戻る(08.8.30)

08年末の時点で、ノースドックに備蓄されている陸軍舟艇は
LCU(大型揚陸艇)10隻、 LCM(中型揚陸艇)9隻
クレーンバージ、燃料バージ 各1隻
大型タグ2隻、港内タグ4隻、SLWT2隻
WT5隻(内、完成形1隻)  の合計34隻だ。
そのほか、コンテナ状の浮き桟橋セットが多数備蓄されている。

(RIMPEACE編集部)


2隻の大型タグが舫われているノースドックのAバース(08年12月21日 撮影)


5隻目のWTの部品が運び込まれたノースドック(08年12月21日 撮影)


'2009-1-16|HOME|