浚渫工事の撮影、米軍が妨害
撮影チームの乗ったボートにぶつけてきた警備艇(07.11.5 撮影)
平和船団で活躍するボート、コスモ・アイランダースに乗って、浚渫工事の進捗を調べた。コスモ・アイランダースが横須賀本港に入った
11月5日午前、早速米軍の警備ボートが近づいてきて、まとわりつきながら「さっさと出て行け」放送を繰り返した。
米軍警備艇2隻のうちの1隻が、急にコスモ・アイランダースの左舷から接近してきて曲がろうとして曲がりきれず、米軍警備艇の
右舷前方がコスモ・アイランダースの船体に押し付けられた。
「何をするんだ!」と声を上げると、警備艇の乗員は、出て行けとばかりに手を振った。幸いけが人も出ず、目だった損傷もなかったが、
それは危険を感じたコスモ・アイランダースがスピードを落としたためで、双方がスピードを出している中で接触すれば、大きな事故になり
かねかった。米軍の意図的な妨害だ。
これを意図的だ、というのにはわけがある。平和船団・おむすび丸のワイヤーが、直前を高速・蛇行走行して威嚇した警備艇によって
切断されたとき、米軍は「侘びを入れ」てワイヤーの修理費用を弁償した。そして基地内での話し合いの際に、当直司令は「今後、
警備艇の無用な接近はさせない」と明言した。
横須賀本港内の第1種制限水域で、その規制を承知して航行しているボートに、まとわりつき、ぶつけてくる警備艇の行動は、
3年前の当直指令のことばとは相反するものだ。
ボートにぶつけたのは操船技術がお粗末なせいで、決して意図的ではない、という言い訳は通用しない。無用な接近をしなければ、
ぶつけるはずがないのだから。
当直指令の指示に反して「無用な接近」を行ったところに、妨害の意思がはっきり現れている。
米軍とは、上官の指示に従わない軍隊なのだろうか。
米軍とは、3年前の約束は平気で反故にする組織なのだろうか。
(RIMPEACE編集部)
浚渫のアームが4本並ぶ横須賀基地(07.11.5 撮影)
[参考ページ]
平和船団ヨットのワイヤー切断 米軍警備艇の
意図的な危険操船(04.10.31)
ヨコスカ平和船団ヨットのワイヤー切断事件 「今後、
無用な接近をさせない」、当直司令明言(04.11.12)
'2007-11-5|HOME|