10.9.26 ヨコスカ平和船団同乗記

米軍警備艇、平和船団ボートに接触


基地から50ヤードのラインのはるか外で、さらに押し出そうと近づく米軍警備艇


赤、黄の2本のピース旗を揚げて横須賀本港に入る平和船団ボート

9月26日、ヨコスカ平和船団のボートがピース旗を掲げて横須賀港内で海上デモを行った。
今回は海上デモということで、海保と警察にデモ申請を出し許可をとった上での行動だ。ボートパークの出発点から海保の警備艇が われわれの後ろについていた。

カーティスウィルバーが停泊中の3号バースの手前で折り返して、本港中央部に向かおうとしたときに、米軍の警備ボートが極端に近 づいて併走をはじめた。そしてさらに近づいてきた。すぐ後ろにいた海保の船から一度だけ日本語と英語で安全な間隔をとりなさい、 という放送があった。
2隻が併走している位置が両岸からほぼ等距離で、基地から50フィートの基地みなし線よりはるかに外側であることを海保は現認でき る位置にいた。そして米軍警備艇がこれまでになく接近してきていることもわかっていたはずだ。だから英語で警備艇に呼びかけたのだ。

米軍警備艇はさらに近づき、とうとう一回、軽く平和船団のボートに接触した。海保はそれを見ていたが何も言わなかった。
その後も米軍警備艇は平和船団ボートの近くを離れずに、6号ドックの正面を過ぎるあたりまで付きまとった。

2004年10月31日、平和船団のすぐ前を米軍の警備ボートが高速で横切り、平和船団ヨットのワイヤーが切断された。平和船団の抗議に 米軍は謝罪した。11月8日に行われた米軍(横須賀基地)との話し合いの中で以下のようなやり取りがあった。

平和船団が「海上デモは警察や海保に届けを出して行っている。なぜ米軍が警備に出て来たり、わざと接近したりするのか」と問うと、 当直司令は「今後日本の警察や海上保安部に届けが出されている場合は、ブイを超えて侵入しようとする場合以外は、デモをしている船に は不必要に近づかないよう、指示した」と答えた。

ホトボリがさめればまた同じことが起きる。6年前の話し合いのときに、広沢さんが「そうは言っても、異動で人が変わるとまた『不要な 接近』がなされる。そういうことは今後2度と起こらないか」と念を押していことが、彼の思い出の一つになっている。

まさに今回、無用な接近が繰り返された。それも無言で。「あなたは米軍施設に接近しています。...」というテープの音声がアリバイ 的に流れたのは、接触したずっと後で、それも一回だけだった。
まずは、その一部始終をすぐ後ろで見ていた海保に、ショバの管理者である海保に、今回の米軍の「警備行動」をどう捉えているのかを 聞きたい。われわれから見れば、一番「顔をつぶされた」のはあの海域の管理者である海保だと思うから。

(RIMPEACE編集部)(10.9.26 撮影)

[関連ページ]
平和船団ヨットのワイヤー切断。米軍警備艇の意図的な 危険操船(04.10.31)
ヨコスカ平和船団ヨットのワイヤー切断事件。 「今後、無用な接近をさせない」、当直司令明言(04.11.12)


6号ドライドックに入っている指揮艦ブルーリッジ


吾妻島の燃料埠頭に停泊中のリベリア船籍タンカー・エイヴァックス

ヨコスカ平和船団乗船希望者は、ようこそ!ヨコスカ平和船団へにアクセスして、申し込んで下さい。毎月最後の 日曜日に平和船団の船が軍港を走ります。


2010-9-27 |HOME|