台風18号、軍艦、タンカーを走らせる



横須賀基地・吾妻島燃料桟橋に停泊していたマースク・ピアリ(2014.10.3 撮影)

10月2日昼前に横須賀基地・吾妻島燃料桟橋に接岸して燃料を降ろしたMSCチャーターのタンカー、マースク・ピアリが4日朝、あたふたと出港していった。この大型タンカーの次に吾妻島 燃料桟橋に入る予定で錨地で待機していた中型タンカー、SLNCパックスは、マースク・ピアリが到着した日に予定を変更して東京湾の外に出た。
台風18号が近付いてきたからだ。

今年の7月にもマースク・ピアリとSLNCパックスが吾妻島を目指して航海してきたが、台風8号が本州を縦断するコースに入ったため避難を余儀なくされた。避難先はSLNCパックスは横浜 ノースドック、マースク・ピアリは横須賀本港の7号バースだった。横須賀に帰港していた駆逐艦5隻も横須賀本港内にとどまった。

台風8号は、沖縄に接近した時点で中心気圧が935ヘクトパスカル、中心付近の最大風速が35メートル/秒で、南大東島付近を通過中の台風18号と同じだ。異なるのはコース予測で、8号は 日本列島を縦断して勢力が弱まったころに横須賀に近づく予想だった。今回の18号は海上を進んで横須賀基地の近くまで上陸しない予想コースだ。勢力が保たれたまま横須賀基地を襲う、と 米海軍が予測したとしても不思議ではない。

タンカーに横須賀基地内で台風をやり過ごすという選択肢が無かったと同様、7月には横須賀本港で過ごしていた駆逐艦たちが、今回は横須賀から避難を始めた。ラッセンが、シャイローが出て行 った。ドック入りしている2隻以外の駆逐艦も出ていくとみられる。

(RIMPEACE編集部)

[参考ページ]
横須賀本港にも大型タンカー台風避難 (2014.7.9)
常駐駆逐艦5隻が残る横須賀基地 (2014.7.12)


マスターピア・イーストを出る駆逐艦ラッセン(赤丸)(2014.10.4 11:20 非核市民宣言運動ヨコスカ 撮影)


浦賀水道を南下する巡洋艦シャイロー (14.10.4 14:20〜14:25 東京湾ライブカメラより)


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