拝啓「赤旗」編集部様
事故報告書の読み方が間違っていませんか


8月31日付「しんぶん赤旗」を拝見しました。朝日新聞より後発の利を生かしたのかな、と思ったのですが、肝心の攻撃目標(TARGET)の推定が間違っていませんか。
念のために、私たちが外務省、三沢市、三沢市議経由で入手した米軍の事故報告書のATTACK MAPを掲げておきます。
ATTACK MAPの丸で囲んだ三角じるしが唐丹湾に面した場所であることは、私たちと同意見です。しかし、このマークがミサイル発射地点であり目標は釜石市内の造船所という見解には同意できません。
リリースされたATTACK MAPは非常に読みづらいものですが、それでも2機の飛行ルートが記入されていることは誰もが理解出来ると思います。もし「しんぶん赤旗」の主張通りにマークがミサイル発射点だとすれば、2機のF16の航跡と重ならないのは何故なのでしょう。
また、10キロ近く離れたところからミサイルを発射するのならば、ATTACK MAPに記載されているように、2機のF16がタイミング・高度をずらして発射点に侵入する必要があるのでしょうか。
そもそも、目視攻撃するミッションのATTACK MAPに、発射地点は載っていても、攻撃地点が載っていないなどということがあり得るのでしょうか。
これらは全て、事故報告書の中の"the target dock complex,just near Kama-ishi City"の"dock"を造船所のドック以外に考えられないと解釈しておられることに起因すると思います。私たちも、小白浜に大がかりなドックがなさそうなことは想像していました。でも、小さな漁港でも桟橋は有るでしょう。偵察機が撮った写真に基づき、これをドックとみなして攻撃目標にする、ということは十分考えられることです。実際に爆撃するのではなく、あくまでも攻撃目標とする訓練なのですから。
私たちは、このATTACK MAPは、小白浜の港を通常の爆弾で攻撃する典型的なルート図と考えています。それを裏付ける記述は(あえてここに掲げませんが)事故報告書の中にたくさんあります。もう一度「軍事専門家」にこのATTACK MAPを示して意見を聞かれたらいかがでしょうか。
RIMPEACE編集部


HOME新低空飛行ルート事故機の飛行ルートF16の爆撃ルート低空飛行の実態