98.7.24離陸失敗のF16の予定飛行ルート


事故機は、12発の訓練用爆弾などを搭載して離陸する予定だった。天ヶ森射爆場で全弾を投下したあと、低空飛行で十和田湖から白神山地をかすめて飛び、海上に出てから高度を上げ、最終目標の上ノ国町の桟橋や灯台、学校などのターゲットの爆撃に向かうルートだった。
事故機のパイロットが"no-fly area" を記入し忘れて指導を受けた、という記述があることから、図でピンクの斜線が入った地域は、低空飛行禁止地域(米軍内部で)と考えられる。これらの"no-fly area" を迂回すると、必然的にルートは白神山地に近づいてくる。このルートは、北海道や東北の日本海側の地点を「爆撃」するためのルートのひとつであり、白神付近で分岐して、各目標に向かうものと想像される。米空軍の低空飛行ルート「北方ルーツ(複数)」を構成するものだろう。
先の釜石の事故報告書で明らかになった岩手縦貫ルートに続き、この白神ルートが米軍資料の中から明らかになった。北方ルーツの全容が少しずつオープンになってきている。
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