横浜ノースドックに5年は居る?
陸軍揚陸艇の保守契約応募要綱は語る

陸軍揚陸艇の保守管理契約の簡単な応募要綱が載っていた。契約内容は3つからなり、
1.揚陸艇保守管理のための環境整備
2.揚陸艇の保守管理
3.保管状態から稼動状態への移行作業
だ。契約期間は一年間だが、オプションで一年ずつ4回の契約延長が可能となっている。
要するに、現時点ではノースドックに5年は居座るつもりなのだ。
契約に応募する会社は、一定のセキュリティー資格を持っていなければならない。また、揚陸艇などのうちいくつかは、米軍の武器リストに載せられる可能性があり、国際武器輸送規則の知識を有することが求められることもある。
ノースドックに運ばれたのは、単なるボートの大きなものではない、ということだ。

保守管理契約の対象となる揚陸艇やコンテナなどの数と、それらがノースドックに運ばれてくる時期の一覧によれば、残りのLCUなどが運ばれてくるのが03年6月、コンテナなどの「最終搬入」が03会計年度の第4四半期(03年7〜9月)となっている。また、ノースドック内の保管場所の地図や、保守管理内容について細かく記述した(A4で45ページの)文書もついている。それらを含めた、コスト見積もりに必用なさまざまなデータのインデックスが契約当事者のUS ARMY Operations Support Command のページにのっている。なかなか見るチャンスの無い、ノースドックの埠頭から撮った施設内の写真や、タグ・バージの写真や側面図もある。

ところで、ノースドックに陸軍の舟艇を降ろしたあとの事前集積艦は何をしているのだろう。一つの未確認データがある。
8月31日に空身でノースドックをあとにしたストロング・バージニアンは、次の寄港地が広(呉のすぐそば、広弾薬庫の沖)だったという話がある。そして8月30日から9月5日まで広の沖に海面制限がしかれ、8月27日と9月3日に川上弾薬庫から広弾薬庫に弾薬が運ばれている。ストロング・バージニアンが来ていたという目撃者こそいないが、身軽になったこの船が広弾薬庫から弾薬を輸送した、という可能性は十二分にあるだろう。そして運んだ先は...。

(相模原市議 金子ときお)

契約関係のデータは、契約時期が過ぎるとデリートされることが多い。念のために、ダウンロードした主なページをアップしておく。
応募要綱
一覧表(PDFファイル)
ノースドック内の保管場所(PDFファイル)
保守管理内容記述書(PDFファイル)


'2002-10-21|HOME|