2010年、佐世保母港艦船の動き

佐佐世保基地には12月末現在、揚陸艦4隻、掃海艦4隻が配備されている。配備艦船はこれまで立神岸壁に接岸して いたが、12月には強襲揚陸艦エセックスが停泊する大型の岸壁が完成し運用が開始された。この結果、岸壁に余裕ができたことによ り配備艦船の増加も考えられるが、米海軍によると、現在のところ配備艦船を増加する計画はないという。
佐世保を母港としている艦船で、参加した訓練などが判明したものは次の表のとおり。
★エセックス=強襲揚陸艦  デンバー=ドック型輸送揚陸艦
 ハーパーズ・フェリー、トートュガ=ドック型揚陸艦
 アベンジャー、ディフェンダー、ガーディアン、パトリオット=掃海艦



例年、揚陸艦隊は新年休暇が明けた後、1月下旬からさまざまなトレーニングを行った後、アジア周辺での訓練に出かける。
 2010年も強襲揚陸艦エセックスなど3隻の艦隊は2月以降、東アジアでの「スプリング・パトロール」の中で米・タイ合同訓練「コ ブラ・ゴールド」などの二国間軍事訓練を行った。

 一方、佐世保に残っていたドック型揚陸艦トートュガは5月以降、旧ASEAN諸国とCARAT訓練を繰り広げた。
しかし2009年7月に行われたアジア・太平洋地域で最大となった米・オーストラリア合同訓練「タリスマン・セーバー」は、韓国海軍 の哨戒間沈没事件に対応して行われた米韓合同訓練「インビンシブル・スピリット」が急遽開催されたためか、2010年は行われなかっ た。

 10月にはエセックスとデンバー、ハーパーズ・フェリーの3隻が「フォール・パトロール」の途中、フィリピン海軍などとの合同訓練 「フィブリックス」を行った。
その後、12月には海上自衛隊との定期合同訓練「キーン・スォード」には3隻のほかトートュガ、掃海艦ガーディアンも加わり参加し た。

(RIMPEACE編集委員・佐世保)


はじめに
急増する音響測定艦の寄港
洋上補給艦の寄港の特徴
洋上戦闘艦寄港の推移
2010年入港艦船一覧


2011-2-3