洋上補給艦の寄港の特徴


原子力空母ジョージ・ワシントンが横須賀に配備されて以降、艦隊に随伴し洋上で艦船に弾薬や燃料、食糧、被服、備品などを補給する 補給艦の寄港が増加している。

2008年と比較すると寄港回数こそ減少したものの、ナイアガラ・フォールズのような食糧や被服、備品などを補給する戦闘給糧艦 (満載排水量2万トン以下 艦種記号=AFS)はすべて退役し、フリントのような砲弾やミサイルなどを補給する弾薬補給艦(満載排水 量2万トン以下 艦種記号=AE)も事実上の退役状態にある。

代わって戦闘給糧艦と弾薬補給艦の機能をあわせ持つアラン・シェパードのような新しい種類の大型補給艦(満載排水量4万トン超 貨物 弾薬補給艦=AKE)の配備が進められた結果、佐世保や横須賀に相次いで新型の貨物弾薬補給艦が寄港している。
この結果、洋上補給艦の寄港回数は減少したものの、事実上補給量としては増加していると思われる。

 米海軍によれば、これからの洋上補給艦はアラン・シェパードのようなルイス&クラーク級の貨物弾薬補給艦とティペカヌーのよう なヘンリー・J・カイザー級の燃料補給艦があれば充分、という。

  洋上補給艦の総寄港回数は全体の26%を占め、調査・測量関係の艦船も合わせると全体の約54%となり、佐世保港が補給・補助艦 船の「拠点」となっている様子が確認できる。

(RIMPEACE編集委員・佐世保)


はじめに
佐世保母港艦船の動き
急増する音響測定艦の寄港
洋上戦闘艦寄港の推移
2010年入港艦船一覧


2011-2-3