更新が進んだ補給艦

空母戦闘群(CSG)や遠征打撃群(ESG)に随伴し洋上で艦船に弾薬や燃料、食糧、被服、備品などを補給する補給艦の寄港が目立っている。
洋上補給機能では、食糧や被服、備品などを補給する戦闘給糧艦(満載排水量2万トン以下 艦種記号=AFS)、砲弾やミサイルなどを補給する弾薬補給艦(満載排水量2万トン以下 艦種記号 =AE)がすべて退役し、代わって戦闘給糧艦と弾薬補給艦の機能をあわせ持つ新しい種類の貨物弾薬補給艦(満載排水量4万トン超 艦種記号=AKE)が配備された。
この結果、洋上補給艦は貨物弾薬補給艦と艦船や航空機の燃料を補給する燃料補給艦(満載排水量4万2千トン、艦種記号=AO)、空母戦闘群に随伴して行動する高速戦闘支援艦(満載排水量 4万9千トン、艦種記号=AOE)の3種類だけとなった。

貨物弾薬補給艦の西太平洋での拠点はグアム・アプラ港だが、作戦海域である東シナ海などとの地理的関係から日本では佐世保に集中的に寄港しており、以外では横須賀に6回、沖縄(天願)に 1回だけ。しかし、佐世保に大規模な弾薬施設や食糧備蓄などの補給施設がないところから考えると、少量かつ一時的な補給活動を行っていることが入港増につながっていると考えられる。
2012年は空母が寄港しなかったため高速戦闘支援艦が寄港しなかったことで洋上補給艦の寄港回数は減少したものの、そのほかでは前年と同じレベルとなった。

 洋上補給艦の寄港回数はすべての艦船の入港回数(母港艦を除く)の26.5(前年は31・8)%、補助・補給艦船に限定すれば入港回数の39.7(前年は36・4)%を占めている。


(RIMPEACE編集委員・佐世保)


はじめに
佐世保母港艦船の動き
拠点化した音響測定艦と測量艦
戦闘・作戦艦の動き
2012年入港艦船一覧


2013-1-31