増加した洋上補給艦


空母戦闘群(CSG)や遠征打撃群(ESG)に随伴し洋上で艦船に弾薬や燃料、食糧、被服、備品などを補給する洋上補給艦の寄港が入港した艦船の用途別(作戦艦、洋上補給艦、貨物輸送艦、 燃料輸送船、情報収集艦、各種補助艦船)では最多となった。

洋上補給機能では、食糧や被服、備品などと合わせ、砲弾やミサイルなどを総合的に補給する貨物弾薬補給艦(満載排水量4万トン超 艦種記号=AKE)が最も多く、艦船や航空機の燃料を補給する 燃料補給艦(満載排水量4万2千トン、艦種記号=AO)、空母戦闘群に随伴して行動する高速戦闘支援艦(満載排水量4万9千トン、艦種記号=AOE)の3種類が母港艦船以外で入港した艦船数の 37・4%を占めた。

貨物弾薬補給艦の西太平洋での拠点はグアム・アプラ港だが、作戦海域である東シナ海などとの地理的関係や燃料備蓄施設の充実の理由から日本では佐世保に集中的に寄港しており、佐世保以外で は横須賀に9回、沖縄・ホワイトビーチに1回だけ寄港した。

佐世保基地が燃料だけでなく総合的な補給機能を発揮しているのかもしれない。これで、弾薬施設が佐世保港奥部にある前畑弾薬庫から港口に近い針尾弾薬集積所に移転新築されれば、これ以上に 補給の拠点として利用される恐れがある。  (グラフ【艦種別寄港割合】参照)

(RIMPEACE編集委員・佐世保)



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