情報収集艦は減少 測量艦の寄港はなし

海中に潜む潜水艦を追跡する音響測定艦の寄港は2006年から目立ち、2009年以降急激に増加していた。しかし2019年以降は急減し、2020年は0隻となったが、21年は2隻が5回(停泊日数は延べ50日)寄港した。

活動拠点が、横浜港ノースドックに移ったためだろう。

だが、米海軍が運用する5隻の音響測定艦のすべてが西太平洋に展開している体制には変更がなく、これまでと同様に中国や北朝鮮の潜水艦を主要な捜索の対象にしていると思われる。特に中国海軍(人民解放軍海軍)の潜水艦については行動範囲がグアム周辺の西太平洋にまで広がり、さらに静粛性も向上しているところから、重点的に調査していると思われる。

また、海底地形や潮流など潜水艦の行動にかかわる情報を収集する測量(海洋調査)艦の寄港も急増したが、2010年の22回をピークに、以後は減少傾向が続き、2019年は4隻にとどまり、2020年は1隻2回と減少し、2021年は寄港が途絶えた。

弾道ミサイル観測艦ハワード・O・ローレンセンは1回(18年は12回、19年は8回、20年は2回)寄港した。一回の停泊期間は依然と大きな変化がなく、周辺での弾道ミサイル発射情報や自国の訓練に合わせて移動するという運用方法は変わっていないようだ。



(RIMPEACE編集委員・佐世保)


米海軍佐世保基地の動き=2021年= はじめに
佐世保母港艦船の動き
洋上補給艦は減少
戦闘艦の動き
高速輸送艦・揚陸補助艦
増加した朝鮮国連軍参加国艦船
2021年入港艦船一覧


2022-3-5|HOME|