第1軍団司令部座間移駐の目的を推察する

 ***はじめに***


米軍トランスフォーメーションにかかわる米政府の提案の中で、陸軍第1軍団司令部の座間移駐が最重要項目の一つとされている。安保条約の極東条項から見てもいかにも無理筋のこの移駐提案に、米政府はなぜこだわりつづけるのだろうか。

なぜ陸軍の司令部が? なぜキャンプ座間に?(日本に?) という誰もが抱く疑問に、日米双方の政府からは、何も返事は返ってこない。沖縄に極端に偏った基地の負担を軽減するために、とか、普天間や厚木の周辺住民の危険性を軽減するために、とかいう一見「通りのいい」理由さえ、この第1軍団司令部座間移駐については示されていない。公に出来ないのなら、こちらから移駐を進める動機を推察してみよう、というのが本稿の趣旨だ。

在韓米軍の削減 ⇒ 補完のための増援戦略 ⇒ キャンプ座間に増援される軍団司令部を移駐 ⇒ 増援部隊の受け入れ場所として、自衛隊基地の共同使用 という論理構成になっている。

(RIMPEACE編集部)

 

目次

  • @ 在韓米陸軍の削減と、第1軍団司令部座間移駐との関係
  • A キャンプ座間は、以前から増援戦略の拠点だった
  • B 「基地の共同使用」に潜むもの
  • C 第1軍団は、有事に数万の規模で増強される

    [参考ページ]
  • 第1軍団と安保条約極東条項(04.8.8)
  • 日本駐留米軍の2つの顔(04.8.8)
  • 米陸軍第1軍団とは(04.8.8)

    2005-3-9|HOME|